ブル相場?金融相場?米国株投資をするなら知っておきたい大局観

  • 2020年7月23日
  • 2021年5月20日
  • US.STOCK
  • ブル相場って何?
  • 金融相場って何?
  • 金融相場の特徴や性質、相場の難易度を知りたい

 

そんな疑問や質問に答えます。

 

本記事では、私自身が米国株投資を行う中で、「過去に抱いていた疑問」や「今後の投資判断において非常に重要だ」と感じた内容について備忘目的で記事に纏めています。

 

 

【想定読者】 株式投資初心者・米国株投資初心者・これから株式投資を検討している人

 

 

相場には大きく、ブル(強気)相場とベア(弱気)相場があります

 

 

米国株式市場は、2020年2月に過去最高値をつけた矢先に、新型コロナウイルス、COVID-19のパンデミックにより、実体経済は過去に類を見ないレベルの影響を受け、3月には株式市場で30%以上の大暴落を記録しました。

 

 

しかし、2020年7月現在、株価は下がるどころか、2020年2月の水準に戻ってきています。

 

 

じっちゃまによれば、一言で言うと「金融相場だから」との事。

 

 

金融相場はブル相場の1つ。

 

 

相対的に投資の難易度が低く、個人投資家にとっては大きく資産形成をするチャンスが到来しています。

 

 

本記事では、ブル相場とは何か?金融相場と業績相場の違い、相場の難易度などについて解説していきます。

 

 

ブル相場?金融相場?米国株投資をするなら知っておきたい大局観

金融相場と業績相場 : ブル相場(強気相場)には2種類ある

 

ブル相場とベア相場。

 

 

そもそも相場には、経済のサイクル同様に強気のサイクルもあれば、弱気のサイクルがあり、強気の相場を「ブル相場」、弱気の相場を「ベア相場」と呼んでいます。

 

 

そして、ブル相場には大きく2種類存在します。

 

 

「金融相場」と「業績相場」です。

 

 

ブル相場といえども、金融相場と業績相場では、性質や相場難易度などは異なります。

 

 

両者の違いを簡単に一覧に纏めると下記の通り。

 

金融相場業績相場
ニュース悪いニュース多い良いニュース多い
株価実体経済に反して高い実体経済に即して高い
中央銀行政策金融緩和金融引き締め
相場難易度
相場の長さ70%30%

 


共通しているのは、「ブル=強気」という事、つまり、株価は力強く推移していくという点ですね。

 

 

ただ、株価が強含んで推移していく中でも、日々流れてくるニュースの内容や中央銀行が実行する政策などは大きく異なってきます。

 

 

サイクルとしてはざっくりと下記のような感じ。

 

全米経済研究所(NBER)がリセッション(景気後退)入り宣言▶金融緩和により金融相場が醸成▶企業の業績向上などの好材料が出始めたら業績相場へ移行▶徐々に金j融引き締めを行い、ある時点で再度リセッションに突入

 

 

 

重要なのは、「まず、金融相場が来て、その後に業績相場が来る」と言う事です。

 

 

2020年7月現在、既にサイクルに入っている金融相場の特徴に詳しくみていきましょう。

 

金融相場の特徴

 

金融相場の特徴について、みていきましょう。

 

 

まずは、金融相場の定義から。

 

金融相場とは、景気の状態が悪く、企業の業績も低迷している場合でも、金利の引き下げやカネ余りなどによって株式の投資対象としての魅力が上がり、株価が上昇していく相場のことを言います。一般的に金融相場は、主に政府が示す政策と密接に関連している傾向にあります。政府が景気政策として金利を引き下げるといった金融緩和等を行なえば、対象となる株式の相場が上がることになるため、景気が悪くても株価は堅調になるのです。

<出典:東海東京証券株式会社>

 

 

ついんず
ちょっと、難しいですね。

 

 

再掲ですが、金融相場の特徴を簡単に解釈すると、下記のようになります。

 

金融相場
ニュース悪いニュース多い
株価実体経済に反して高い
中央銀行政策金融緩和
相場難易度
相場の長さ70%

 

金融相場の特徴は主に5つあり、箇条書きにすると下記のようになります。

 

  1.  悪いニュースが多い
  2.  実体経済に反して株高
  3.  中央銀行は金融緩和を実施
  4.  金融相場の投資難易度は低い
  5.  金融相場の期間は長め

 

1つずつみていきましょう。

 

金融相場の特徴①: 悪いニュースが多い

 

金融相場のサイクルでは、景気の悪いニュースがバンバン出てきます。

 

 

実際、新型コロナウイルスのパンデミック以降、つまり2020年2月以降、目も当てられないような悪いニュースが連日のように報道されています。

 

2020年3月、米国失業保険申請者数は過去最大を記録

 

 

 

2020年4月には米国の失業率は14.7%と戦後最悪の数値を記録

 

 

2020年4月、米国シェール大手ホワイティング・ペトロリアム倒産

 

 

2020年5月、米国レンタカー大手はハーツ倒産

 

2020年6月、「ZARA」を展開するアパレル大手インディテックスが1,200店舗閉店

 

 

2020年7月、ブルックスブラザーズ倒産

 

 

2020年3月以降は、航空、飲食、旅行業界が大打撃を受けはじめ、その後に発表された「失業保険申請者数」や「失業者数」はいずれも過去最大を記録してます。

 

 

全世界的に感染拡大を抑える為にロックダウンを実行。外出自粛が余儀なくされた事で、リアル店舗を軸としたビジネスを展開している企業は大きなダメージを受けています。

 

 

オンライン対応ができないビジネス、オンライン化に乗り遅れている企業のダメージは計り知れません。

 

 

経済への打撃はリーマンショックを超えると言われているコロナショック。

 

 

国内でもコロナの影響を受けた企業が内定を取り消したり、実体経済は相当に悪く、本当に明るいニュースはないですね。

 

 

ちなみに、リーマンショック時の背景や投資家の心境を描写している映画は観ておくと参考になります。

 

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金融相場の特徴②: 実体経済に反して株高

 

金融相場は、ブル相場の1つなので、期間中は調整はあるにせよ株価は強く推移していきます。

 

 

2020年3月以降、失業率の悪化や企業倒産などの悪材料が多いにも関わらず、ダウ平均やS&Pはむしろ暴落前の水準まで戻しています。

 

 

 

 

 

ナスダックに関しては、下がるどころか、過去最高値を更新しています。

 

 

 

 

目も当てられないような状況にある、実体経済とは反比例する形で株価が動いています。

 

 

感覚的には、「実体経済が悪化すれば、株価も当然、悪化していく」と思いますよね。

 

 

それでも、株価が力強く戻ってきている理由は何でしょうか?

 

 

その理由は中央銀行の政策が関係してきます。

 

金融相場の特徴③: 中央銀行は金融緩和を実施

 

金融相場は、リセッション(景気後退)の後から始まります。

 

 

中央銀行による金融緩和、量的緩和政策が実施されるからです。

 

 

実体経済が過去最悪な水準にあるのに、株価は下がらずにあがっている理由はFRB(中央銀行)が市場に流動性を供給しているからです。

 

 

FRBは、新型コロナウイルスは経済に深刻なダメージを与えているとして、「政策金利を0~0.25%にまで引き下げた」事で、資金が株式市場に流れ込んでいます。

 

 

平たく理解すると、「金利が低いと、お金は株式市場に流れる習性」があるという事ですね。

 

 

しかも、FRBのジェローム・パウエル議長は2022年末までは金融緩和を行う事を表明しています。

 

 

つまり、安心して投資ができる状況はしばらく続くという事ですね。

 

 

さらに、米国経済へのダメージを抑える為に、FRBは禁じ手とされていた「個別企業の社債の購入までも行う」と声明を出しています。

 

 

しかも、今回の新型コロナウイルスによる経済へのダメージを抑える為に、金融緩和に加えて、経済対策も過去に類をみない規模で行われています。

 

 

金融相場の特徴④: 金融相場の投資難易度は低い

 

金融相場では、国が経済を強く下支えする為の対策を矢継ぎ早に行います。

 

 

先述のように、FRBによる量的緩和という強い追い風がある状況で個人は投資行動を取れるので、金融相場での個人投資家の投資難易度は、相対的に低くなります。

 

 

こうした情報を「理解している人」と「理解していない人」とでは投資に対するスタンスが180度変わってきますよね。

 

金融相場の特徴⑤: 金融相場の期間は長め

 

金融相場の期間は業績相場と比較すると長いそうです。

 

 

じっちゃまが言うには、業績相場が30%とすれば、金融相場は70%との事。

 

 

ちなみに、1990年代のドットコムバブルの際は、金融相場は約5年続いたそう。

 

 

今回は、2020年3月から金融緩和政策を実行しはじめた事で、金融相場はスタートしました。

 

 

2020年7月時点では、金融相場が5年続くと仮定すると、まだまだ金融相場は始まったばかりと捉える事ができます。

 

ブル相場?金融相場?米国株投資をするなら知っておきたい大局観:まとめ

 

ブル相場、金融相場について紹介してきました。

 

 

簡単に振り返ってみましょう。

 

 

ブル相場とは、株価が力強く上昇していく強気相場の事で、主に金融相場と業績相場がある。

 

 

両者の違いを簡単に一覧に纏めると下記の通り。

 

金融相場業績相場
ニュース悪いニュース多い良いニュース多い
株価実体経済に反して高い実体経済に即して高い
中央銀行政策金融緩和金融引き締め
相場難易度
相場の長さ70%30%

 

2020年7月現在では、金融相場はまだ始まったばかり。

 

 

一時的な株価の調整にアタフタせずに、強気の投資スタンスで臨みたいところですね。

 

 

金融相場というトレンドの中で、好決算を出している銘柄を捕まえる事が出来れば、鬼に金棒ですね。

 

 

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以上、ブル相場?金融相場?米国株投資をするなら知っておきたい大局観でした!!

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