本記事では、サラリーマンでもあり米国株投資を実践している私が書籍「2040年の未来予測」を読んで、個人的に重要だと思った内容を纏めています。
本記事を読む事で、米国株投資家目線で「2040年の未来予測」を読むメリットや書籍の主なポイントを知る事ができます。
「人生100年時代」というフレーズを、最近よく耳にするようになりました。 医療やテクノロジーが進歩し、寿命が伸びる長寿化が前提になっている事は、個人の人生設計に大きな影響と変化を与えます。ひと昔[…]
「2040年の未来予測」を読むメリット
「2040年の未来予測」を読むメリットは主に3つです。
- 2040年の未来予測の大局観を掴める
- 投資テーマやセクターが見えてくる
- 日本の現状と深刻さが分かる
1つずつ見ていきましょう。
「2040年の未来予測」を読むメリット①:2040年の未来予測の大局観を掴める
「2040年の未来予測」を読むメリット1つ目は、2040年の未来予測の大局観を掴めるです。
個人的に感じた大局観は下記の4つです。
- 新しいテクノロジーが出た時、多くの人は否定的である。
- 皆が当たり前のように使われるようになった時には陳腐化している。
- これまでの10年よりこれからの10年の方が世界は大きく、早く変わる。
- これから起きるテクノロジーの変革は、既に今、その芽があり、現在を見つめれば、未来の形を掴める
米国株投資を行っている観点からみると、最も重要なのは「今多くの人が否定していることに目を向ける」という事です。
個人的にリアルタイムでテクノロジーの変化を体感しているのはビットコインです。
2020年にペイパル(PYPL)やスクエア(SQ)が仮想通貨決済サービスを発表し、2021年に入ってからは大手カード会社のVISAやMASTERCARDも参入を表明。
https://twitter.com/twin_papariman/status/1360174998044897282?s=20
ボロボロに叩かれていた価格は、手のひらを返したように上昇し、2021年に入ってから500万円を突破しています。
「知っている人だけが悲劇を避けられる」と本書の帯に書かれているのですが、過去の歴史や今後の見通しをしっかりと掴む事は大前提として、むしろ「今、みんなが否定しているけれども今後イノベーションを起こしそうな事業に取り組んでいる企業」をしっかりと見極めていく事が重要です。
「2040年の未来予測」を読むメリット②:投資テーマやセクターが見えてくる
「2040年の未来予測」を読むメリット2つ目は、投資テーマやセクターが見えてくるです。
2040年の未来予測の中では、今後の20年を形成するトレンドとなり得るキーテーマやセクターが出てきます。
具体的には以下。
- 5G
- 6G
- 衛星通信網
- AI
- AR/VR
- 自動運転
- 空飛ぶクルマ
- 再生医療
上記が、今ある我々の生活を劇的に変化させ、将来の生活に密接に関わってくる可能性のある分野やテーマです。
今、多くの人、大衆が否定していることも含まれており、特に株式投資を行う際には、外せないテーマ/分野となります。
さらに、個別株投資を行う際には、上記テーマに属する企業への投資を行う事が中長期的な投資リターンを大きく関係してきそうです。
「2040年の未来予測」を読むメリット③:日本の現状と深刻さが分かる
「2040年の未来予測」を読むメリット3つ目は、日本の現状と深刻さが分かるです。
日本は「失われた20年」などと謳われ、バブル崩壊後、全く経済成長をしていません。その最たる原因は「人口」です。
労働力が不足すれば、経済成長も見込めず、そして、成長が見込めない国の財政や社会保障の見通しは明るくありません。
実際、財政の健全度を示す政府の債務残高は2018年時点で237%とIMFの調査国で最下位。国自体が慢性的な赤字体質に陥っており、そこに、「高齢化による医療・介護費用の増大」と「若者の減少」という問題がぶら下がっています。
労働力が減る一方で、社会保険料の負担率は10年前に比べて1人あたり26%増えています。ところが、賃金は3%しか伸びていません。ただでさえ、労働人口が減っているのに、ますます勤労意欲を失い、ただでさえ低い生産性がさらに下がる可能性が高まっています。
日本が置かれている状況を正しく見つめなおせば、生きていく上で「国や企業に頼る、依存するという選択肢は持たない方が良い」という事がはっきりと分かります。
人口が減り、経済成長もせず、アップルやアマゾンなどの破壊的イノベーションを起こせる企業が生まれない国が今と今後の日本です。
投資の観点からも、日本や日本企業へ投資をする理由が見当たりません。
2040年の未来を予想して先行投資する為に抑えておきたい情報
2040年の未来を予想して先行投資する為に、書籍「2040年の未来予測」から投資に必要な情報を3つピックアップしていきましょう。
- 新しいテクノロジーが登場した時、人間はその普及に反対する
- 新しい技術は組み合わせで現れる
- 通信が今後のイノベーションの土台となる
1つずつ見ていきましょう。
2040年の未来を予想して先行投資する為に抑えておくべきポイント①:新しいテクノロジーが登場した時、人間はその普及に反対する
2040年の未来を予想して先行投資する上で抑えてくべきポイントの1つ目は、新しいテクノロジーが登場した時、人間はその普及に反対するという点です。
一番最近の例では、2020年には、爆発的に普及したZoom(ズーム)でしょう。
新型コロナウイルスのパンデミックによって、リモートワークやオンライン会議を可能にするツールとして半ば強制的に普及したズームビデオコミュニケーションズが提供するZoom。
当初は「会社に行かないと仕事はできない」「会議は対面で行うものだ」など、既成概念に囚われて反対する人が圧倒的に多かったのですが、今ではZoomを使ったオンライン会議やリモートワークが当たり前になってきています。
最初は否定していたけど、今では大人から子供まで当たり前のように使っているツールの代表例としては、iphoneです。
iphoneが発売された当時は携帯電話が主流で、「何、そのおもちゃ」と揶揄されていました。携帯電話においても、ドコモが「imode」を発表した時には、「電話にそんな機能は必要ない」と否定されていました。
ところが、今は全てスマートフォンというデバイスに集約されています。
iphoneやスマートフォンに起きた事と全く同じ事が今後20年の間に多くの分野で起きようとしています。
「2040年の未来予測」で抑えておくべきポイント②:新しい技術は組み合わせで現れる
2040年の未来を予想して先行投資する上で抑えてくべきポイントの2つ目は、新しい技術は組み合わせで現れるという点です。
つまり、「今をしっかりと見れば、未来が見える」という事になります。
実際、少し前までは、実現が不可能だと思われていた構想を実行に移している企業が出てきています。
例えば
- テスラ(TSLA)やNIO(ニオ): 完全自動運転やロボタクシー
- ブレード(EXPC): 空飛ぶタクシー
- ヴァージンギャラクティック(SPCE):宇宙旅行
など、上記の事業やサービスは2040年を待たずして、あと数年以内に実現される可能性が高いと期待されています。
大衆から抜け出す為には、ロボタクシーや空飛ぶ車、宇宙旅行などを「そんなの無理でしょ。映画の世界の話でしょ。」とテクノロジーをバカにするのではなく、むしろ、「テクノロジーがどのように世界を変えるのか」を知っておく必要があります。
「テクノロジーがどのように世界を変えるのか」を踏まえ、未来のテクノロジーを引っ張るリーダー企業を見定めて、長期投資をしていく事が重要なポイントになります。
「2040年の未来予測」で抑えておくべきポイント③:通信が今後のイノベーションの土台となる
2040年の未来を予想して先行投資する上で抑えてくべきポイントの3つ目は、通信が今後のイノベーションの土台となるという点です。
通信速度が劇的に上がり(高速化)、情報を大量に送る事ができ(大容量化)、常にインターネット接続されている(低遅延)状況が整備されつつあります。
「高速化・大容量化・低遅延」の基礎になるのが5G(ファイブジー)。日本では2020年に実用化され、4Gの最大100倍の速さを持つ通信の規格です。具体的には、4Gでは、5分かかっていた映画のダウンロードは5Gだと3秒でダウンロードが可能になります。
5Gが普及すると、通信時のデータ接続がきれなくなり、通信が途切れる可能性は100万分の1以下になります。
5Gが登場した10年後、つまり2030年頃には5Gの100倍の通信速度を持つ6Gが登場し、2040年には当たり前になっている可能性が高いと言われています。
すると、大容量のデータを送りつつも通信が途切れず、しかも早く処理される環境が整備される為、以下のようなサービスが現実になります。
- 自動運転
- ドローン輸送/配達
- 遠隔手術
- オンライン診療
- リアルタイム翻訳
- 3Dホログラム会話
高速化により、屋内外のあらゆる機器がインターネットに繋がり、屋内で何がどこに置かれているかは数センチ単位の精度で把握が可能になる事で、映画のような世界が2040年までに当たり前になっているようです。
5Gによってもたらされる経済規模は、2035年までに12兆ドル以上に達すると試算されており、インターネットに繋がった機械の数も以下のように推移すると予測されています。
- 2010年:125億台
- 2025年:500億台
- 2040年:10兆台
全てのものがネットワークに繋がるのは当たり前となり、提供されるサービスはよりパーソナライズされていきます。
今後の20年を変える土台となるのは、通信で、全ては「通信」から始まります。
【2040年の未来を予想して先行投資】「2040年の未来予測」から投資に必要な情報をピックアップ:まとめ
「2040年の未来予測」から投資ヒントになりそうな情報を見てきました。
簡単に振り返っていきましょう。
元日本マイクロソフトの代表取締役社長である成毛眞氏の書籍「2040年の未来予測」を読むメリットは主に3つです。
- 2040年の未来予測の大局観を掴める
- 投資テーマやセクターが見えてくる
- 日本の現状と深刻さが分かる
株式投資を行っている場合、成長市場やテーマ、セクター、企業へ投資をする事が重要になってきます。
そして、最も重要なのは「今多くの人が否定していることに目を向ける」事です。
2040年の未来を予想する上で、抑えておくべきポイントとしては下記の3つです。
- 新しいテクノロジーが登場した時、人間はその普及に反対する
- 新しい技術は組み合わせで現れる
- 通信が今後のイノベーションの土台となる
新しいテクノロジーに反対をしている間は、大衆の群れから抜け出せませんが、今を正しく認識する事で将来に向けた変化の兆しを掴む事ができます。
今後の20年間のイノベーションの中心、土台となるのが5Gや6Gという通信。ネットが高速化、大容量化、低遅延化する事で、IoT時代に突入し、自動運転や空飛ぶタクシーなどの新たなサービスや産業が登場し、VR/AR、遠隔医療の加速など今までにないスピードでイノベーションが起きていく事が予想されています。
>>>【2025年の未来を覗く】2025年を制覇する破壊的企業を読むと5年後が見えてくる
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以上、【2040年の未来を予想して先行投資】「2040年の未来予測」から投資に必要な情報をピックアップでした!!