ズームインフォ(ZI)のIPO後初決算とマーケットリアクション

本記事では、今後の投資銘柄選定や、類似銘柄の株価動向予測やパターン分析などに参考にする為に個人的に気になる企業や市場参加者の注目度が高い企業の「決算結果」、「決算発表後の株価の動き」、「結果を踏まえた投資家の反応」等について纏めています。

 

 

【想定読者】 株式投資初心者・米国株投資初心者・これから株式投資を検討している人

 

 

今回は、2020年6月4日にナスダック市場に上場したズームインフォ(ZI)の2020年第2四半期決算に関する情報について、纏めています。

 

 

IPO初日は売り出し価格を62%も上回り、ズームインフォと同等以上の規模の企業においては、過去10年で取引初日に最も株価を上昇させた企業として大きな注目を集めたズームインフォ(ZI)。

 

 

マーケットの注目度や期待感が大きかったのか、決算発表まで様子見をする投資家が多かったのか、IPO後の2ヶ月間の株価はあまり冴えない動きをしていました。

 

 

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そんなズームインフォ(ZI)の2020年第2四半期決算が2020年8月10日に発表されました。

 

 

ズームインフォ(ZI)の「決算内容」や「決算後の株価の動き」、「マーケットリアクション」はどうだったのでしょうか?

 

 

ズームインフォ(ZI)の一連のムーブメントが今後の株式投資の判断材料として少しでも参考になれば幸いです。

 

 

ズームインフォ(ZI)のIPO後初決算とマーケットリアクション


ズームインフォ(ZI) の決算結果: 2020年第2四半期

 

ズームインフォ(ZI)の2020年第2四半期の決算結果は良好でした。いわゆる好決算です。

 

 

結果は以下の通り。

 

 

ズームインフォ(ZI)の決算結果: EPSと売上 【2020年第2四半期】

 

第2四半期予想結果
EPS$0.05$0.07
売上$1.06億$1.11億

 

 

売上高成長率は前年同期比+61.9%でした。

 

 

Zoominfoの2020年第2四半期financial results

<出典: ズームインフォ Q2 2020 Financial Results>

 

ズームインフォ(ZI)の2020年第3四半期と通年のガイダンス

 

第三四半期予想新ガイダンス
EPS$0.08$0.08~0.09
売上$1.13億$1.16~1.18億

 

2020年通年予想新ガイダンス
EPS$0.28$0.29~0.30
売上$4.41億$4.51~4.55億

 

 

新ガイダンスの数値は下記の通りズームインフォ(ZI)のQ2 Financial resultsの資料にも記載されています。

 

 

Zoominfoの2020年第3四半期と通年ガイダンス

<出典: ズームインフォ Q2 2020 Financial Results>

 

 

上記のように、実際に決算やガイダンス結果が良かった事が確認できました。

 

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では、決算発表後のズームインフォ(ZI)の株価の動きはどうなったのでしょうか?

 

ズームインフォ(ZI)決算発表後の株価の動き: 2020年第2四半期

 

まずは、ズームインフォ(ZI)の決算発表前の株価の動きを確認しておきましょう。

 

 

実は、決算発表の1週間~3日前ぐらいは、株価はじわじわ上げていて、8月7日時点では$50付近推移していました。

 

https://twitter.com/ma_sjp/status/1291423593826418689?s=20

 

 

ところが、前述の通りズームインフォ(ZI)の決算は好決算だったにも関わらず、プレマーケットで下落、そして当日は一気に10%近く下落し、一時37$も割れました。

 

 

IPO後の終値は$34だったので、IPOの後、数日後に飛び乗った私は含み損が拡大する形になっています。。。

 

 

好決算が発表されて、株価上昇が加速すると思っていましたが、期待を裏切る形で一気に叩き落とされた結果になりました。

 

 

特にSaas銘柄は、2020年3月以降に急速に上げてきていた事もあり、好決算であっても投資家の期待値が高く、この水準を大きく超えるサプライズがないと売り込まれるケースが目立っています。

 

 

IPOレコードを記録したズームインフォ(ZI)の期待値は相当高かった事も考えると、「地合いが悪かった」と考えるしかなさそうです。

 

 

ほぼ同じ時期にナスダックに上場した超優良企業のロイヤリティファーマでさえも、同じような状況になっています。

 

 

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ロイヤリティファーマ(RPRX)の IPO後初決算と株価推移

 

ズームインフォ(ZI)の決算発表後のマーケットリアクション:2020年第2四半期

 

ズームインフォ(ZI)の決算結果を受け、Twitterでは今後の投資スタンスや見通しについて、多くの意見が飛び交っていました。

 

 

いさぎよく損切りしている人もいますが、様子見派とBuy&HOLD派が多い印象。

 

 

その一部を纏めておきます。

 

 

ズームインフォ(ZI)への投資スタンス: 様子見派

 

中長期で様子を見て、再度INするという意見ですね。

 

 

2019年のIPO銘柄は好決算が出いていたにも関わらず、低空飛行が続き、大きく伸び始めたのは2020年に入ってからである事を考えると、今すぐ焦って投資する必要はないかもしれませんね。

 

 

ズームインフォ(ZI)への投資スタンス: ホールド&買い増し派

 

好決算銘柄は最終的に株価は上昇傾向にある事には間違いないので、資金的に余裕がある人は、dipを拾うスタンスもありかもしれません。

 

ズームインフォ(ZI)の決算に関するじっちゃまの解説メモ

 

ズームインフォの決算内容について、早速、じっちゃまが動画で解説をしていました。

 

 

その内容を簡単に纏めると、下記の通りと理解しています。

 

 

  •  決算は良かった
  •  5月のセールスサイクルの伸びが引っかかるも売上のリニアリティに問題なし
  •  ズームインフォ(ZI)はSaas銘柄でも営業努力が必要な銘柄

 

ズームインフォ(ZI)の決じっちゃま算解説メモ①: 決算は良かった

 

まず、ズームインフォ(ZI)の2020年第2四半期決算は良かった。

 

 

決算結果は良かったけれども、ズームインフォ(ZI)のカンファレンスコールの中で、経営陣が「5月のセールスサイクルが伸びた」とコメントした事はアナリストの中ではネガティブに動いた。

 

 

尚、セールスサイクルが伸びた理由について、経営陣は「新型コロナで需要や引き合いは増えたけれども、5月は大型商談のクロージングをあえてストップした為」と回答したとの事。

 

 

6月はスムーズにクロージングに持っていった模様。

 

ズームインフォ(ZI)の決じっちゃま算解説メモ②: 5月のセールスサイクルの伸びが引っかかるも売上のリニアリティに問題なし

 

一般的に「セールスサイクルが長い=売りにくい商品」とみなされる。

 

 

セールスサイクルが伸びる事は、「売上にリニアリティがない」、「四半期ごとの売上が安定推移しない」という意味合いを持ち、ズームインフォ(ZI)は「リニアリティがないのではないか?」と投資家から懸念された可能性がある。

 

 

「リニアリティがあるか、ないか」の判断は、バランスシート上の売掛金の残高推移で確認する事ができる

 

 

実際にズームインフォ(ZI)の売掛金残高を見てみると、2020年Q2は$8,940万、 前期は$8,690万と、ほぼ変動がない状況が分かる。

 

 

四半期決算に向けて無理やり数字の辻褄合わせをしている場合は、売掛金が大きく積みあがる傾向にあるが、ズームインフォ(ZI)の場合、売掛金が増えていない為、「リニアリティは問題がない」と判断できる。

 

ズームインフォ(ZI)の決じっちゃま算解説メモ③: ズームインフォ(ZI)はSaas銘柄でも営業努力が必要な銘柄

 

サブスクリプション銘柄は定額課金なので、一度成約してしまえば「チャリンチャリン」と売上が計上されるメリットがあるが、成約するまでに大きな営業努力が必要なケースもある。

 

 

そういう意味では、「ズームインフォ(ZI)は比較的、営業努力が必要な銘柄」である点が明確になったとコメントされていた。

 

 

ズームインフォ(ZI)の契約期間は1年or3年との事で、一度契約してしまえば安泰だが、逆に継続利用に繋げられるかは今後の課題になりそう。

 

 

原則的に、好決算は「Buy&HOLD」のルールなので、基本に忠実に様子を見ていき、3カ月後に答え合わせをしてみたいと思います。

 

 

>>>ズームインフォ(ZI)の2020年第3四半期決算発表~買い場はいつ頃?~

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ズームインフォ(ZI)のIPO後初決算とマーケットリアクション:  まとめ

 

ズームインフォ(ZI)のIPO後初決算とマーケットリアクションについて解説してきました。

 

 

簡単に振り返りましょう。

 

 

2020年6月にナスダックに上場し、2020年8月10日に迎えたIPO後初決算は好決算を出しました。

 

 

ただ、多くのSaas銘柄は急激に株価を上げてきた為、期待値以上のサプライズ決算でない限り、決算後に売られる傾向にあった事からズームインフォ(ZI)も例外なく、売り込まれました。

 

 

今後の投資スタンスについては、「長期的に様子を見て再度INする」、「調整のタイミングで買い増す」など意見が分かれる傾向にありますが、好決算を出し続けている限りは一時的な株価下落や調整は気にせずに、握力強く「Buy&HOLD」を続けていきたいですね。

 

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以上、ズームインフォ(ZI)のIPO後初決算とマーケットリアクションでした!!

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